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塹壕突破戦術

大規模な塹壕戦が展開された日露戦争では塹壕に潜む敵兵を殺傷する手段として小型爆弾を塹壕に投げ込む戦法がとられ即席手榴弾が使用された。 さらに遠距離の塹壕へ爆弾を投げ込むために日露双方で迫撃砲が作られた。迫撃砲を英語でトレンチ・モーター(塹壕臼砲)と呼ぶようになったのは塹壕戦で使用されたことに由来する。

第一次世界大戦では、防御側の塹壕をいかに突破するかという戦術に両軍とも頭を悩ませた。

砲撃
第一次世界大戦の戦死者で最も多かったのは塹壕内で砲撃を受けたことによるものであった。しかし砲撃によって防御側を殺傷できるのは不意打ちのときのみである。砲撃が始まれば、歩兵部隊は塹壕の横に設置された地下壕へ避難する。地下10メートルの深さに設けられた地下壕は、当時のいかなる野戦砲弾でも破壊することはできない。
歩兵による突撃
犠牲を覚悟で歩兵による突撃を反復して行えば、いつかは防御側の第一線塹壕を占領できるだろう。だが防御側の塹壕は二重、三重のラインで築かれているのが通常であるので、犠牲覚悟の攻撃を繰り返さねばならない。さらに、第一線塹壕は元の敵陣であるから防御側の砲兵の照準は完璧であり、攻撃側がその場に留まっていては砲撃の餌食となってしまう。
毒ガス
毒ガスは、イープルの戦いでドイツ軍が初めて使用した。使われた毒ガスは比重が空気より重いため、塹壕内や地下壕内の歩兵部隊に被害を与えることができる。だが、初期の毒ガスは呼吸器系統に作用する塩素系ガスであったことから、防御側の歩兵がガスマスクを適切に着用すれば、さほどの戦果をあげることはできなかった。
坑道戦
坑道戦は、防御側の塹壕の地下にトンネルを掘り進み、地下で爆弾を爆発させて塹壕を破壊するものである。イギリス軍はメシヌの戦いで坑道戦を実施し、地下に仕掛けた600トンの爆弾で1万人以上のドイツ兵を殺傷した。だがこのときのトンネルの掘削には1年以上の作業期間を要した。坑道戦はあまりにも時間がかかりすぎ、特殊なケースを除けば実用的ではない。

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戦車
戦車は、ソンムの戦いでイギリス軍が初めて使用した。戦車は、装甲が施され、無限軌道(キャタピラ)を装着して、有刺鉄線のバリケードや機関銃の弾をものともせず前進することができた。しかし、防御側が幅の広い対戦車壕を設けると、戦車でも突破しきれず、塹壕突破の決定的手段とはならなかった。
浸透戦術
浸透戦術は、ドイツ軍がカポレットの戦いや1918年の春季攻勢で実施した戦術である。長い塹壕線には部分的に手薄な地点や防御上の死角がどこかにある。分隊単位で編成された軽装備の突撃部隊(Stoßtrupp)が、現場の判断でそうした地点を探して突破し、防御側との交戦を避け、第二線、第三線の塹壕も突破する。多地点で同時にこの攻撃を実施することで防御側を混乱させ、その間に司令部や砲兵陣地を衝く。指揮系統との連絡や砲兵の支援を失った防御側の前線部隊は無力化されることになる。ドイツ軍は浸透戦術を採用してカポレットの戦いに圧勝し、西部戦線でも前進に成功した。だが突撃歩兵は限られた装備・補給しか持たないので、防御側が十分な予備兵力を持ち、迅速に戦線の穴を塞ぐと、それ以上の突破を続けることは困難であった。
電撃戦
第一次世界大戦で敗れたドイツ軍は、第二次世界大戦では戦車の集中使用による電撃戦を創始した。まず歩兵部隊が浸透戦術をもって防御側の戦線に穴を開け、防御側の予備兵力がこれを塞ぐ前に戦車部隊が穴から突出し、一挙に敵の背後に回りこむ。1939年のポーランド戦や1940年のフランス戦では、ドイツ軍は電撃戦により連合軍をわずか数週間で崩壊させた。しかしその後も、1943年以降のイタリア戦線や朝鮮戦争など、戦車の集中使用が困難な山岳地帯が戦場となった場合は、引き続き塹壕戦が展開された。

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2009年04月27日 09:12に投稿されたエントリーのページです。

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